宿命
人生に何度も何度も苦悩と挫折を味わった時、幾度となく襲ってくる不安・・・度重なる偶然、
それは一体何?
現実
25年前、夢枕にいつも出てくる嵐、そして激しい豪雨と揺れる甲板、叫び声そして雷、これは何?
それは親戚は何故かそのことは誰も何も語らない。そのことを知る人はもう今は誰もいない。
俗世に生きながら高野山西南院に上がり尼になり
不慮の海難事故にあい無言の死を遂げた祖母。
丸髷を結った色の変わった写真でしか知らない祖母の無念?
因縁
そしてその地に行く事で何かが解るかもしれない
一度も足を向けた事のない息子である父とその家族は50年ぶりに、その事故現場に向かう。
今は全く何も語らない当時、海岸に流れ着いた形見の遺品、解っているのは戒名・・・それだけがやたら重い。
遺品は弘法大師様の木彫の像祖母の大切にしていた大きな輪。
初めて見る「まだら島」の海岸で、その日の克明な記憶のある人と出会うこととなる。
業
その予告もなく出会う偶然は何かの暗示?
生きていて何度も起こる偶然・・・一体なぜこんな不思議な偶然ばかりが起こる・・・
いつもそんな嘘のような偶然が私の周りで何度も起こるのはなぜ?
どうして私が?どうして私に?何でこういう事が私に何度も何度も起こるのだろう?・・・